意外と多くの Web サイトで起こりがち?! 英語・多言語展開、ここに気をつけて!
英語版や中国語版など多言語での Web サイト運用は決して珍しいものではありません。
ですが、日本語版の Web サイトをそのまま翻訳した場合、外国語版のページで不具合が発生することがあります。
この記事では多言語版 Web サイトで起こりがちな不具合をご紹介します。
既に多言語対応されている企業様も、これから多言語版を展開する企業様も、多言語版サイトのチェック項目として参考にしてみてください。

メニューやボタン、バナーに文字が画像化されて使われている
一部の形式の除き画像に埋め込まれた文字を直接編集することは困難です。例えば日本語の文字が埋め込まれた画像をメニューに配置し、多言語版ページでも同じ画像を使用した場合、日本語が読めない外国語話者にとってはメニューが本来の機能を果たせません。どうしても画像を使いたい、ということであればテキスト部分を翻訳した画像を用意し、差し替えると良いでしょう。なお、メニューやボタンはテキスト形式であれば翻訳は容易ですので、一度ご検討ください。
トップページに日本語を多く含んだ画像や動画を使用している
トップページに文字を多く含んだ画像や動画を掲載している場合も注意が必要です。サイトを開いて最初に目にする画面に読めない言葉が並んでいたら、その人はページを読み進めるでしょうか・・・?
とは言え国内のオーディエンス向けにもトップページの画像や動画は重要な要素です。多言語対応のために手を入れるのは躊躇われるかもしれません。かと言って言語ごとにトップページの画像や動画を用意するのも大変です。その場合、「トップページだけ多言語展開用のページを作る」という対応はいかがでしょうか?トップページだけであれば制作の手間はぐっと抑えられます。
テキストの表示領域に余裕がない
翻訳した文章が元の文章より短くなるとは限りません。日本語からの翻訳では、翻訳した文章の方が長くなる場合も多くあります。特にメニューなど表示領域に制限がある箇所については、ある程度の余裕を用意しておかないとテキストの見切れ、レイアウト崩れの原因になります。
固定された文字数 (文字長) でデザインやスタイルシートを組まない、というのは大事なポイントとなります。
言語切り替えのメニューが分かりにくい
言語切り替えのメニューがページの下の方にある、どこかをクリックしないと表示されない、という場合は言語切り替えのメニューに気付いてもらえないかもしれません。せっかく多言語版のページを用意するのであれば言語切り替えのメニューは分かりやすい場所に配置しましょう。
日本語のフォント設定がそのまま適用されている
各言語に適したフォント、文字の大きさ、文字間や行間を設定しましょう。中国語フォントが適用されている日本語サイトを見た時の印象、あれが御社のサイトで再現されていませんか?
ちなみに、翻訳プロキシのようなサービスを使えば、現状のサイトを多言語化した時にどう見えるのか、どう動くのかを簡単に確認できます。翻訳される箇所、されない箇所、レイアウトが崩れる箇所などが一目で分かるので、ぜひご検討ください。
価格の表記が正しくない
通貨の表記だけを差し替えると「1,000円」=>「$1,000」のように誤った価格になってしまいます。日本円での表記にするのか、翻訳対象言語の通貨に置き換えるのか、事前に検討して方針を決めておく必要があります。
日付、時間の表記が紛らわしい
例えば日付の場合、「4/1」が4月1日を意味する国もあれば、1月4日を指す国もあります。
なるべく省略せず月と日が明確に分かる形での表記が理想的です。
JavaScriptを使ってページの遷移をしている
JavaScriptの中にリンク情報や翻訳すべき情報が埋め込まれていると多言語対応の際に追加の手間がかかることがあります。デザインや動きはもちろん重要な要素ですが、副作用がないか、その副作用を解決するために追加の手間や費用が発生しないかを検討する必要があります。
多言語版に日本語の内容が混在している
多言語版のページに日本語の内容が混在していると、正しく管理されていない、放置されているように見えてしまいます。ちょうど今、翻訳作業を進めているところかもしれませんが、ページを見ているユーザーには分かりません。そのような箇所がないかご確認ください。
日本語版は最新なのに多言語版は古いまま
多言語版のトップページに表示されているニュース、数年前の日付になっていませんか?多言語版のページが更新されず放置されている、コンテンツ量が極端に少ない、という状況は閲覧者にマイナスの印象を与えてしまいます。
多言語版サイトの運用は負荷の大きい作業です。言語数が増えれば増えるほど、管理の負荷も大きくなります。更新を持続できる制作体制、または自動化の選択肢を検討してみてください。
多言語版 Web サイトを運用する時に起こりがちな不具合、注意点をまとめてみました。
該当する項目はあったでしょうか?
1つも該当しない、という場合は素晴らしい運用をされています!
ぜひそのままの運用を継続してください。
もし幾つか該当する項目があった場合は対策をご検討ください。
当社でご提供している Cistate Translation Proxy は公開されているホームページから直接情報を取得し、自動的に多言語サイトを構築、運用するソリューションです。URLのみで多言語版サイトの立ち上げができますので、自動化の選択肢をお探しでしたらぜひご検討ください。
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